18:10

 はっと、我に返り、辺りを見回した。

 沢周りは、倒木が乱れ、進む道は無い。崖を戻るか...

 日ももう山に沈み、闇の接近を遠く稜線に覚悟する。
18:02

 再び細い山道を走る。

 先ほど登った沢との落差は、まだ大きい。

 恐怖はまだあるが、天女に癒しを得た俺は、少しこの山道を楽しむ余裕がでてきた。
18:13

 小さな滝は、その後も見られる。


 暗くなる森はいつまで続くのか。闇夜の前にでられるのか!?
18:14

 見えた!道が見えた!

 ついに出口を見つけた!

 先に道があるかどうかすら確信のないまま森を彷徨い...どうやら生きて帰れた...精神的に疲れた...
18:15

 現道と合流。

 ここまで来れば、暗くなろうとももう大丈夫。

 悪魔と天女、地獄と天国が入り交じる森の脱出に俺は喜悦した。
18:21

 チョット変わった電柱。

 根本がコンクリートの壁で囲われ、その内側は砂利で埋められている。

 そう、まるで小学生の頃遊んだ砂場での棒倒しのようである。
 砂利取れば倒れる!?
18:23

 奧ヶ沢地区。

 以前、本荘帰りに国道107号線旧道巡りしたさいに通った道だ。
 道沿いを流れる沢の美しさは一見の価値がある。

 チョット知っている場所なだけにほっとした。

 
18:34

 闇夜を泳ぐ鯉の群れ。

 優しく輝く提灯が辺りを幻想的に演出する。

 今日は本当に刺激的な旅だった。色んな意味で。
 でも、生きて帰れるからこう言える。最悪な結果になってもおかしくない今日の出来事。今後は、引き返す勇気も身につけたいと痛感した。