12:23

 中ノ沢トンネル内部。

 延長は短い。しかし、何か重苦しい雰囲気に圧迫される。

 暗い。
12:24

 内部は比較的状態が良い。崩壊もなく、路面もきれいだ。廃隧道といえども、結構若いものなのか!?

 路面を照らす。何だろう!?この黒い跡は!?それは、ずっと続く...

 この重苦しい雰囲気と相俟って、この跡が異常に不気味に思えた...
12:25

 トンネル出口。

 !!!!!!

 そこには、朽ちた廃車が捨てられていた...
 そのヘッドライトはこちらを恨めしそうに、睨んでいるように思えた。また、滴る水滴は、その車体の赤い色のためか、血を流すかのよう...
 
12:26

 誰も来ない廃隧道、暗い暗い廃隧道、廃車はその中で来る日も来る日も啜り泣いていた...近づいてはいけない、触れてはいけない、それは、そんな雰囲気を放っていた...
 しかし、俺は覗いてしまった...その廃車の中を...

 ・・・特に何も無かった...何か、拍子抜け...と言っても、何かあったら洒落になんねぇよな...

 って、後部座席に袋がある!?何?しかし、覗けない...絶対に覗けない...本能的に覗けなかった...
12:22

 中ノ沢トンネル。

 入り口は閉鎖されている。いや、されていたらしい。今はもうポールのみで、簡単に通過ができそうだ。

 いざ、突入!