雄物川町のすぐ境の山間にあった集落。釣瓶山の麓であり、すぐ裏手に山道の入口を持つ。
 現在も耕地は残り、建物やあぜ道は整備されているのか新しくも感じた。
 ここは県道164号線。あの二井山トンネルへ通じる道でもある。

 標識には、吉ヶ沢の文字はない。しかし、武道に向かう途中にその集落はあるはずだ。

 ここを右折。
 
 小さな青看板に、吉ヶ沢の文字を見つけた。

 ここを右折すると武道を経由して東由利に入る。

 もちろん直進した。

 注: 文字用の領域がありません!
 最後の集落を抜けると、早速未舗装路が始まる。

 その途端、犬が吠えかけてきた。ここから先には、行くなと言うことか!?
 

 注: 文字用の領域がありません!
 少しずつ高度を上げて行く。それと比例して、辺鄙さが増す...
 早速、農機具庫とも廃墟とも思える建物が向かえてくれた。

 田畑の耕作はまだ始まらず、無人の建物は、賑わう春を待ち焦げるかのよう...

 

 

 注: 文字用の領域がありません!
 少し高台になった箇所に、石碑のようなものを見つけた。

 簡易すぎる橋を渡ると、そこには判読するのは厳しい文字が描かれた石碑が4つ並んでいた。
 以前、ここを参拝する住民の姿が偲ばれる...
廃村 吉ヶ沢
現役時の戸数   十戸
移転した年   昭和四十七年
最寄りの集落からの距離

 舗装路    0.0km
 
 未舗装路   1.0km
 集落よりさらに奥へあぜ道が続いている。そこには、豊作を願ってか、小さなお社が佇む。
 道はまだまだ奥へ続くようだ。

 ここまで来ると、放棄された廃田が続く。

 途中、日陰の部分では残雪が残っている。
 
 釣瓶山の麓に八幡神社がある。

 険しい山道を登ると、真っ赤な屋根の八幡神社と、来るものを見つめる赤面があった。

 吉ヶ沢の住民は、「雨の神」「風の神」を祭り、この神社へ参拝していたのだろう。

 今もこの神社へ参拝するために、何人か吉ヶ沢の集落を思い出しながらここへ向かってくるはずだ。
 さらに奥へ進んでみると、そこは治水のためか、この山の雰囲気に似合わず、コンクリートで固められて道があった。

 人の往来も望めないこの山中に...