13:14

 さっ、行くか...

 アスファルトも割れ、そこから植物が顔を出している。後は、峠を目指すのみ。

 体力的にではなく、精神的な疲労を引きずりながら、崩落地を後にした。
13:16

 ひしゃげたフェンス。

 廃道を演出している。しかし、この程度の廃道も、今の俺にとっては走りやすい道。完全に麻痺してしまっているのか...

 
13:28

 峠を過ぎるとすぐに、再び道路が閉鎖されている。先ほどと同じような格子だ。

 しかし、違うのは格子の脇に隙間がないこと。両脇が藪で閉鎖されている。
 しょうがないなぁ、藪を掻き分けるか。

 がさがさ、バキボキ...
 
13:31

 ここより、雄勝町。

 昔は、この峠の上で、「着いたか」と感じた事だろうが、今はトンネルで一気に通り過ぎる。行政境を過ぎた事すら気づかないかも。